こんにちは、すもる(@smalldreamhope)です。
皆さん、ウェクスラー成人知能検査(WAIS-III)という言葉を聞かれたことがありますか。
発達障害を検査するテストなのですが、その中でも大人(成人)バージョンのテストなんです。
このテストを受けてきて、自分の特性が分かってきました。
ウェクスラー成人知能検査とは
ウェクスラー成人知能検査とは、WAIS-Ⅲとも呼ばれる、成人向けのIQテストのことです。
専門機関や、臨床心理士がいる 精神内科などで受けることができます。
このテストは主に、発達障害の可能性を判断するために用いられます。
その結果や数値が、発達障害の診断につながるものではありませんが、それぞれの群指数(テストの項目ごとの結果数値)に極端にばらつきがある場合は発達障害の可能性が示唆されます。
内容は、脳トレゲームのよう。
記号を覚えて、それと同じものを書いて行ったり、ある特定の言葉の意味を説明したり、簡単な暗算をしたり、口頭で伝えられる数字とひらがなを覚えて、順序通りに答えたり、積み木を見本通りに組み立てるなど様々なテストがあります。
テストの構成は下記のような感じです。
■言語性IQの下位検査(構成要素)
言語性IQは、これまでの経験や学習の中で蓄積してきた結晶性知能の評価尺度のことです。
これまでの生育環境や学習環境、社会階層などに影響を受けやすいと言われています。
- 知識 ― 今までの経験や学習活動で得た知識の量を測る検査
- 類似 ― 2つ以上の事柄の間にある、本質的な類似性に気づけるかどうかを測る検査
- 単語 ― 被験者の語彙の豊富さと理解度を測る検査
- 理解 ― 一般常識や日常生活についての知識、理解度を測る検査
- 算数 ― 計算問題を解き、算数の基礎の理解を測る検査
- 数唱 ― 検査者が唱える数字列を記憶し、指示に従って数字を答える検査( 読まれた順に答える順唱と読まれた順番と逆の順場で答える逆唱がある)
- 語音整列 ― 口頭で伝えられる数と文字の組み合わせを指示通りに並べ替えて答える検査
■動作性IQの下位検査(構成要素)
動作性IQは、目の前の状況に対応できるかという流動性知能を測定する評価尺度のことです。生まれつきの能力に影響されることが大きく、後天的な学習活動や教育環境の影響を受けにくいといわれています。
- 絵画完成 ― 未完成の絵画を提示し、その絵画に欠如している部分を指摘させる検査
- 絵画配列 ― 共通の特徴を持つ絵を、グループになるように選ばせる検査
- 積木模様 ― 見本に示された模様を、積み木を組み合わせて作らせる検査
- 記号探し ― 左側の記号が右側の記号グループの中にあるかどうかを時間内にできるだけ多く判断させる検査
- 符号 ― 記号もしくは図形とセットになっている数字を素早く記憶して、記号に合う数字をどんどん書き込んでいくテスト検査
- 行列推理 ― 複数の絵の中から法則性を見つけ、適切な絵を選択肢から選ぶ検査・組み合わせ ― 与えられた複数の紙片を組み合わせて、形や模様を作り出す検査
臨床心理士さんと一対一で、約2時間半ほどみっちりテストがあります。
詳しくは下記リンクが参考になります。
【私は発達障害?IQは?】知能検査WAIS-IIIを受けてみた – NAVER まとめ
なぜそのテストを受けたのか
さて、なぜそんなテストを受けることになったのか。
これには長い経緯があるのですが・・・。
私は学生時代、成績は良い方というか中の上程で、高校進学も大学進学も割とスムーズに進んでいた方だと思います。特に、勉強で困ったということはありませんでした。
※数学と物理など数字が絡む教科と、英語はてんでダメで、捨て教科として他のをとにかく頑張っていましたが(^_^;)
しかし、いざ社会人として仕事をしてみると、あれ?あれれれ?なんでこんなにできないの?ということが多々ありました。
考えることはできても、実行となると全然できない、やっても進まなくて周りを混乱させてしまう。
そんなことが続き「すもるさんてもっと仕事できる人だと思ってた・・・」「あんた仕事できひんやつやな」なんて凹む言葉を言われることもありました。
また、電話で聞いたことをメモしてもすぐ忘れてしまい、うまく連絡できなかったり、伝票や書類の管理が滞ったり、一生懸命やっているつもりなのに、ミスが多くて自信をなくすことが増えました。
あとは、コミュニケーションをとるのが得意だと思っていたけれど、どうもそうではなくて、ただただ断れなかったり、断ってもうまく伝わらなかったり、そんなことを繰り返しているうちに、メンタルが弱り「うつ」になってしまいました。
同じ状態で2社退職することになり、これは原因を突き止めないと、また同じことを繰り返してしまうと精神内科のカウンセラーさんに相談してみると、もしかしたら発達障害のような特徴があるのかもしれないねと言われました。
もともと、ネットなどで発達障害の特徴に当てはまる気がすると思っていたので、それを聞いたときに少しなんだかほっとしました。
そして、それを調べるためにテストを受けることにしました。
ウェスクラー成人知能検査体験談
さて、まずはじめにこのテストは大変体力が必要でした。
体を動かしたりすることはないのですが、2時間半フルで脳を使うので、体もヘトヘトになってしまいます。
先生から、すごく疲れるよ、それでも受ける?と2回くらい確認があったのですが、テストは好きだから大丈夫だろうと思い、やります!と気合い満々だったのですが、想像以上に疲れました。
車で病院まで行っていたのですが、終わった後一休みしてから帰りました。疲れすぎてて運転が怖かったので。
それほど、脳をフル活用します。
テストの内容は、はじめにも書いたのですが、臨床心理士さんの質問(例えば〇〇とはどういう意味か詳しく説明してくださいなど)に答えていったり、積み木を見本通りに作り上げたり、日常生活でよく見る絵の中に足りないものは何か答えたり様々なテストがありました。
テストの内容によって、全検査IQ、言語性IQ、動作性IQという3つのIQのほか、言語理解(VC)、知覚統合(PO)、作動記憶(WM)、処理速度(PS)という4つの群指数を測ることができます。これによって、知能の様々な面を知ることができます。
因みに私の場合、言語性IQは高く、動作性IQは平均の下でした。
特に言葉を説明する問題や、知識を図る問題は得意で、積み木を形にしたり、法則性のある絵を完成させたり、行列推理(法則性を見つける問題)は苦手と出ていました。
テストを受けて分かったこと
テストを受けて、言語性IQと動作性IQに優位な差があることがわかりました。
先生からの解説をもとにまとめてみると、その2つに優位な差がある場合、勉強をして学んだことは自分の力として使えるけれど、突発的に起こったことや、臨機応変に対応することは苦手な傾向にあると言われました。また、推測ができないので、不安度が多いとのこと。
そして、発達障害の特徴があるということ。
けれど、医学的に発達障害として診断を下すには、18歳までが基準になっていて、さらに小さな頃からの生育歴を親に調査する必要があるとのこと。
そこまで念密に調べていかないと、分からないんですと言われました。
いわゆる発達障害のグレーゾーンに入った感じ。
けれど、その診断が欲しかったわけではなく、何が苦手で何で困ることが多くて、辛いのか、どう解決していけばよいかを知りたくてテストを受けたので、数値で出たことには意味があったなと思います。
まとめると、私の場合は言語的なことや、勉強して知識を増やすことは得意なので、その分野を伸ばして自信をつけることが大切。
つまり、今ブログを書いてそれを仕事にしたいと思っているのは、割と合っていること。
反対に、計算したり、臨機応変に動くことは苦手。接客やレジ、事務的なことは苦手な傾向にあるようです。
少し前までの私は、苦手な分野を自分では得意なことと思い込んで、その分野の仕事ばかりしていたので、失敗が多く、どんどん自信を無くしてしまっていたようです。
あと、料理など手順が多かったり、同時進行で物事を行うものがとても辛い作業だったのは、脳の機能的に苦手なことだったようです。
ただ、それを繰り返して学習すれば、長期記憶の分野となり、知識として使えるようになるかもしれないとのこと。
これは救いだなと思いました。
とにかく、まずは得意分野が分かったので、そこで勝負して自信をつけていきたいと思いました。
さいごに
ずーっと苦しんできた、私の特徴について少しずつ分かり出し、イライラや不安が治まってきました。
もし、このテストが高校や大学くらいで行われていたら就職する道も変わっていたのかな・・・
でもそれは過去のこと。
今から知りえた自分のデータをもとに進みたいと思います。
もし、同じように発達障害の特徴にあてはまる、自分の得意不得意がわからなくて、失敗したり辛い思いをしているという方がいらっしゃいましたら、心療内科や専門の機関で、相談したり、テストを受けることも1つの解決方法だと思います。
関係しそう、参考になりそうなリンクを貼って今日は終わりにします。
読んでいただきありがとうございました。
発達障害疑いのためウェクスラー成人知能検査(IQテスト・WAIS-III)受けてきた。 | YuKiのスケッチブック (YuKi”s Sketchbook)
LITALICO(りたりこ)発達ナビ | 発達障害ポータルサイト
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